分籍とは?分籍の手続き方法と必要書類を解説してみた

おかたづけ便|佐藤みなと 毒親からの解放

分籍(ぶんせき)はあまり聞きなじみのない制度なので、どのような制度なのかわからないですよね?

この記事で紹介する「分籍の手続き方法」を実践すると、誰でも迷わずに分籍の手続きができます。なぜなら、私自身が実際に分籍の手続きをしたからです。

この記事では「分籍の手続き方法」だけでなく、分籍の手続きで必要な書類も紹介します。

記事を読み終えると、分籍の手続きを実際にするか検討できたり、実際に手続きするときもスマートに対応できます。

分籍とは?

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分籍とは、現在登録されている戸籍からあなたの戸籍だけを取り除いて、新たにあなただけが登録されている戸籍だけを作る法的な手続きです。

なぜなら、戸籍は日本国民であることを示すものなので日本国民であれば誰でも持っているのですが、家族単位で作られているので、結婚や離婚といったライフステージの変化に合わせて戸籍を変える必要があるからです。

ただ、法務省の「戸籍統計」によると、2018年度の分籍届者数は28,843件。同年の日本の人口数は約1.3億人なので、どんな事情であっても分籍自体がほとんど行われないものと言えます。

分籍の手続きをする4つのキッカケ

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主に分籍の手続きをするキッカケは以下の4パターンです。

・結婚するとき
・離婚するとき
・戸籍登録地から遠方に引っ越したとき
・自分で分籍の手続きをするとき

これだけだとわかりにくいので、それぞれ詳しくご説明します。

結婚するとき

結婚によって、あなたとパートナーの戸籍を作ることになるからです。

日本ではまだ女性が男性(夫)の姓を名乗ることが主流となっているので、その場合は、夫を筆頭者とした戸籍が作られ、あなたはその配偶者となります。

ただし、夫が分籍をしていて戸籍の筆頭者となっている場合は、あなたは夫の戸籍に入籍することになるので、新しい戸籍は作られません。

離婚するとき

離婚によって、あなたとパートナーの戸籍を解消し、新たにあなたの戸籍を作ることになるからです。

離婚後の戸籍を作る方法は、

・元々登録していた戸籍(自分の家族の戸籍)に戻る
・自分ひとりの戸籍を作る

の2通りがあって、どちらかを選ばなければなりません。自分ひとりの戸籍を作る場合は分籍の手続きをする必要があります。

もし、どちらにするか迷った場合のおすすめは分籍です。なぜなら、あなたは家族(毒親)に幼い頃から苦しめられていたりするからです。詳しくはのちほどお伝えしますが、毒親育ちのあなたにとって分籍はメリットしかないからです。

戸籍登録地から遠方に引っ越したとき

戸籍を取りに行くときに時間も労力もかかり、面倒になるからです。

戸籍の取得方法は、戸籍が登録されている市区町村の役所に足を運んで取り付けるか、郵送で取り付けるかのどちらかになります。どちらの方法を選んだとしても、あなたの貴重なプライベートの時間をわざわざ割くことになります。

戸籍を取得する機会はめったにありませんが、引っ越しのタイミングで分籍をしておくと万が一のときに対応しやすいし便利です。

自分で分籍の手続きをするとき

ライフステージの変化とは関係なく、個人的な事情があるからです。

分籍の申請者は、

・戸籍の筆頭者およびその配偶者以外
・20歳以上の成人

と法律で決められています。そのため、あなたが20歳以上であれば、分籍の手続きができます。

分籍の手続き方法は?

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では、分籍すると決めたら、どのような手続きをするのでしょうか?分籍の手続き方法は以下の通りです。

・分籍の手続きで必要な書類をそろえる
・今住んでいる地域の役所に行く
・窓口で分籍の手続きをする

これだけだとわかりにくいので、それぞれ詳しく解説していきます。

分籍の手続きで必要な書類をそろえる

分籍の手続きで必要な書類(モノ)は以下の3つです。

・分籍届 1通
・戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) 1通
・届出人の印鑑(認印で可)

分籍届は役所に行けばもらえるので、事前に用意をして持って行く必要はありません。

そのため、分籍の手続きのためにあらかじめ用意しておくものは戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)と印鑑のみです。

戸籍全部事項証明書は、現在の戸籍がある市区町村から取り付けます。取り付ける方法は以下の3つです。

・戸籍のある市区町村の役所に取りに行く
・戸籍のある市区町村の役所に郵送してもらう(別途送料がかかる)
・公的機関と同様のサービスを提供する施設へ行く

住んでいるところから戸籍がある市区町村が離れている場合は、戸籍が登録されている市区町村の役所に足を運んで取り付けるか、郵送で取り付けるかなので、取り付けるまでに時間か労力がかかります。

役所もしくは公的機関のサービス施設へ行く

分籍は、現在住んでいる市区町村の役所(区役所・市役所)、もしくは公的機関と同様のサービスを提供する施設で申請します

役所に着いたら、まずは受付に行きます。受付の職員の方に「分籍の手続きをしたい」と伝えると、窓口に案内され、分籍の手続きをします。

なお、営業時間は市区町村や施設によって異なるので、事前に調べておきましょう。

分籍をする前に知っておきたいこと

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分籍後の本籍を決めなければならない

分籍後の戸籍に記載する本籍が必要になるからです。

本籍はあなたが自由に決められますが、以下の2つの条件を必ず満たしていなければなりません。

・日本国内であること
・分籍届を提出するときに地番があること

そのため、あなたが好きな観光名所やアミューズメント施設など、思い入れのある場所の所在地を本籍にしても問題ありません。

ただし、戸籍を取り付けることがあるので、今の住まいから離れすぎたところを本籍にするのは現実的ではありません。今の住まいの所在地や、今の住まいの所在地の近くにある観光名所あたりを選んだ方が無難でしょう。

分籍後に元の戸籍には戻れない

分籍後に元の戸籍に戻りたいと思っても戻れません。

そのため、そのときの勢いで分籍の手続きをしないようにしましょう。あなた自身が分籍すると納得してから手続きをしても遅くはありません。

家族関係は変わらない

分籍でできることは家族と戸籍を分けることだけだからです。戸籍を分けるだけなので、家族や親せきと縁を切ることはできません。

しかも、分籍しても元の戸籍をたどれば家族や親せきなどの血縁関係もわかります。戸籍情報を基に住民票などの公的書類も取り付けられるので、家族や親せきにあなたの所在地を知られたくないときは、戸籍を登録している市区町村の役所で開示方法の制限も申請しましょう。

分籍のメリットとデメリットは?

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メリットもデメリットも特にありません。

なぜなら、分籍しても戸籍を取り付ける機会はほとんどないからです。

もし戸籍を取り付けることがあっても、戸籍は手続きのために必要なだけ。必要なときに取り付けるからくまなく見ることはないし、あなたの暮らしにも人生にも何も影響がないからです。

毒親育ちの子供にとっての分籍のメリットとデメリットは?

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ただ、毒親育ちの子供にとってはメリットがあってデメリットのない制度です。その理由は以下の通りです。

物理的に毒親との距離を置くことができる

毒親育ちの子供は、幼いときから毒親と無意識のうちに共依存しているからです。

毒親の言動にモヤモヤとした気持ちを持つ毒親育ちの子供は多いです。そのため、毒親に対して悪い印象を持っているし、可能な限り関係を断ちたいと考えていて…それでも関係を断てずにいます。

それは、毒親育ちの子供自身が小さい頃から毒親のいる生活しかしてこなかったから。いくら自分の親が毒親だと認識していても、

・親は選べないから
・どんな親だとしても、親は親だから

などと、親と「離れられない」「離れてはいけない」という思い込みが強くなって、毒親から離れたいと思っていても離れられなくなっているからです。

毒親とどんなときもベッタリでいることは疲れます。書面上だけではありますが、自分の意思で毒親との距離を置くことは、自立の一歩にもつながります。

戸籍を取得するときに、毒親の情報を見なくてすむ

結婚や離婚、引っ越しなどの理由で、戸籍を取得する機会がゼロとは言い切れないからです。

今のあなたにとって、結婚や離婚、引っ越しなどの戸籍を必要とする決断は考えられないことかもしれない。けれど、未来にどんなことが起きるのかは誰もわかりません。予期しない出会いや機会に恵まれて、想像しようともしなかった未来になっている可能性もあります。

そんなときに毒親の情報を見ることになったら?

年月が経って毒親に対する考え方が変化することもありますが、肯定的に受け止められるとは限りません。毒親の名前を見ただけで、感情が揺さぶられることもあります。

そのため、分籍は毒親によるストレスを抑えるのに有効な手段です。

分籍したことが毒親にバレる可能性が低い

あなたの親世代が戸籍を取り付ける可能性がほとんどないからです。

あなたが30~40代であれば、毒親は60代以降です。その年代で戸籍を取り付ける可能性として考えられるのは、熟年離婚をするときか、父親か母親が亡くなるときです。

けれども、厚生労働省の統計によれば、2016年の離婚件数は216,805件、そのうち同居期間が20年以上の夫婦の離婚件数は37,604件。熟年離婚は離婚全体の約17%にとどまっています。

熟年離婚をしている夫婦も存在しているので、あなたの親が熟年離婚する可能性はゼロではありませんが、限りなくゼロに近いとは言えます。

また、父親か母親が亡くなったとしても、諸手続きなどの対応に追われていて戸籍に書かれていることを細かく確認することも少ないでしょう。いずれの場合でも、あなたが分籍したことを毒親が気づくキッカケはほとんどありません。

「分籍しよう」と思ったときに気になること

「分籍しよう」と思ったとしても、分籍した後のことを考えるとためらってしまうこともありますよね。

そこで、分籍の手続きで気になったことを私の実体験とともにご紹介します。

家族関係に問題があるんじゃないかと思われそう

分籍しなければならない理由がないのに、分籍するからです。

20歳以上なら自分の意思で分籍の手続きができるとはいえ、結婚や離婚、引っ越しのように特に理由が見当たらないのに分籍すると、「家族関係に問題があるんじゃないか」と職員に内心で思われているんじゃないかと不安になります。

手続きを行うのは職員なので、そのときにあなたが分籍の手続きを行った人と認識するかもしれません。けれど、役所には毎日のようにたくさんの人が手続きに来ているので、強烈な印象が残らない限りは、職員がずっとあなたのことを覚えていることはないでしょう。

その場限りと腹をくくっておけば、気持ちがラクになります。

分籍届にかかる所要時間がわからない

役所に入ってから手続きを終えて役所を出るまでの所要時間はだいたい30分です。

役所に日にち、時間帯、曜日などによって所要時間は変動しますが、平日の9:30頃に行った場合はこのくらいでした。待合スペースに誘導されて待機する時間、手続きの時間がそれぞれ15分くらいです。

分籍届をどこで書くのかわからない

職員に案内された書類の記入スペースに、分籍の書類がなかったからです。

私が行った役所では、分籍の手続きを行うための窓口に移動してから分籍届を記入しました。しかも、職員1名がつきっきりだったので、項目ごとに何を書くのかを手取り足取りすべて教えてくれました。

そのため、事前に記入した用紙を持って行く必要もありませんでした。

まとめ:分籍の手続きと必要書類

おかたづけ便|佐藤みなと

上記で紹介した「分籍の手続き方法」を理解して分籍の手続きで必要な書類記事を用意していただくと、分籍の手続きを実際に行うか検討できたり、実際に手続きするときもスマートに対応できます。

最後にもう一度内容を確認しましょう。

・分籍のメリット
   →特になし、あなたの生活に変化はない
・分籍のデメリット
   →元の戸籍には戻れない

・毒親育ちにとっての分籍のメリット
   →間接的に毒親と距離を置ける、精神的な負担が軽くなる
・毒親育ちにとっての分籍のデメリット
   →特になし

ただ、上述のとおり分籍後に元の戸籍には戻れないので、勢いで分籍して後悔した…なんてことは避けたいですよね。

分籍の手続きに少しでも迷いのあるなら、あなた自身が分籍の手続きをすることに納得するところから始めましょう。下記の記事に私が分籍の手続きをするまでの過程をまとめたので、こちらも参考にしてみてくださいね。

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